「ABB」方式採用しJリートで初
JリートのGLP投資法人は6月23日、海外の投資家のみを対象とした公募増資を実施すると発表した。同投資法人が公募増資に踏み切るのは2018年9月以来、1年9カ月ぶり。
募集する投資口(企業の株式に相当)は14万9560口で、調達資金は手数料を除いて195億8000万円を予定。増資の計画を公表した後に発行条件を短期間に決定できる「アクセラレーテッド・ブックビルディング(ABB)」方式を採用し、募集価格などは6月25日までに確定する予定。
調達した資金は、物件供給スポンサーの日本GLPが開発した物流施設4件の取得費用の一部に充てる。SMBC日興証券とシティグループ証券が共同で公募増資の主幹事を務める。
Jリートの投資法人がABB方式で海外投資家のみを対象に公募増資を行うのは初めてという。新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済が厳しさを増す中、増資発表から迅速に発行条件を確定できるABB方式で進めることで、市場の変動リスクを極力回避したい考えだ。
(藤原秀行)