地方エリアの需要獲得、旅客需要激減の航空便支援も狙い
ANAホールディングス傘下のANACargoとCBcloudは、共同で展開している空陸一貫輸送サービスを拡充する方針だ。現在は国内8カ所としているサービス対応可能な空港の数を約4倍の30超まで一気に増やし、取り扱えるエリアを地方にも広げる。8月17日にも正式発表する見通し。
同サービスは2019年9月に開始した。CBcloudが手掛ける荷物とトラックのマッチングサービス「PickGO」とANACargoが担っている国内航空輸送のネットワークを連携。緊急で運ぶ必要がある貨物でも簡素な手続きで運び手を確保、迅速に目的地まで届けるのが特徴だ。
ユーザーはインターネットの専用サイトでPickGoの法人会員登録を済ませた後、PickGoにアクセスし、発送元と輸送先の住所を入力すれば推定距離や所要時間、料金の見積もりを表示。陸路だけ利用するか、空陸を組み合わせるかを自由に選ぶことが可能。
新千歳、成田、羽田、中部、伊丹、関西、福岡、那覇の主要空港に加え、今後は仙台や新潟、広島、高知、米子、宮崎といった地方空港でもサービスを使えるようにする。Cbcloudとしては緊急輸送のニーズが引き続き見込まれるのに対応するとともに、新型コロナウイルスの感染拡大で旅客輸送需要が大きく落ち込んでいる航空便の運航維持を支援したい考えだ。
(藤原秀行)