【新型ウイルス】世界の貿易量、20年は9・2%減と予想

【新型ウイルス】世界の貿易量、20年は9・2%減と予想

WTO公表、4月から上方修正もコロナ禍で不振続く

世界貿易機関(WTO)は10月6日、世界の貿易量に関する予測結果を公表した。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、2020年は前年実績から9・2%減少すると見込む。4月時点は「楽観的なシナリオ」で13%減、「悲観的なシナリオ」で32%減になるとみていたが、上方修正した。ただ、コロナ禍が世界経済の重しとなり、国際貿易の不振が続く基本的な構図は変えていない。

21年は7・2%増と持ち直すことを想定しているが、4月時点の「楽観的シナリオ」の24%増、「悲観的なシナリオ」の21%増から下方修正した。WTOは「20年の第4四半期にコロナが再び感染拡大した場合、さらに悪い結果が生じる可能性がある」と懸念を示した。

世界のGDP(国内総生産)は20年に4・8%減少すると予想。4月時点の2・5%減(楽観的シナリオ)から引き下げた。21年は4・9%増と算出しているが、WTOは「各国の政策とコロナ禍の状況に大きく依存している」と指摘した。

(藤原秀行)

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