ニチレイロジが期待表明、今後は複数台運行や移動ラックなどとの連携も
ニチレイロジグループ本社と豊田自動織機は10月8日、冷蔵・冷凍倉庫内で自動運転フォークリフトを稼働させる実証実験を開始したことに関連し、オンライン記者会見を開いた。
この中で、ニチレイロジの北川倫太郎業務革新部長は、冷凍・冷蔵の環境下で稼働する自動運転フォークリフトに大きく期待していると表明。「実験で解決を期待するのは大きく言って『(保管・入出荷業務の)誰でもできる化』と『事故ゼロ』の2点だ」と述べ、人手不足カバーと安全性確保を図る意向を示した。
北川部長はニチレイロジがグループ全体で保有している国内76DC(在庫型倉庫)のうち、9割以上が冷凍倉庫(F級)で占めており、冷凍・冷蔵の環境で動かせる自動運転フォークが新築だけでなく既存の倉庫でも活躍できるようになる余地は大きいと解説。さらに踏み込み、将来は複数の自動運転フォークリフトを同時運行することによる効率化や、移動ラックなどとの連携作業実現までたどり着きたいとの考えを明らかにした。
一方、豊田自動織機の阿曽操物流エンジニアリング部エンジニアリング室主査は、庫内で異なる温度帯のエリアを移動してもセンサーが曇ったり結露が生じたりしない機能を持たせ、円滑な動作を可能にしていると指摘。早期の製品化に強い意欲をのぞかせた。
実証実験を開始したニチレイロジ100%子会社ロジスティクス・ネットワークの「品川物流センター」(ニチレイロジ資料より引用)
(藤原秀行)