日本生協連・藤井専務理事、「コロナ禍であらためて注目されている」と指摘
日本生活協同組合連合会(生協連)の藤井喜継専務理事は10月23日、オンラインで記者会見し、2020年度上半期(4~9月)の全国主要地域生協の業績などについて説明した。
藤井専務理事は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で利用が伸びている生鮮食品などの宅配に関し、20年度の下半期(10月~21年3月)も堅調が続くとの見方を示した。20年度トータルでは現時点で総供給高(売上高に相当)が19年度から1割程度の増加になるとの予想を明らかにした。
日本生協連の発表によると、全国65主要地域生協の総供給高のうち宅配は4~8月の累計で前年同期比18・6%増、9月の速報値でも13・0%増を記録している。
藤井専務理事は宅配の前年同期実績からの伸びが依然2桁に達していると指摘した上で「新たに加入された組合員や利用を再開された組合員がかなりいらっしゃる。コロナ禍で宅配利用にあらためて注目されている」と分析。「下期も一定数、伸長し続けるとみている」と語った。
利用増に伴い欠品や配達遅れが生じている点については「現在の物流施設のキャパシティーがどうなのか、それぞれの生協で議論しているところだが、緊急事態宣言の時のような強烈な増加はあまり想定していないので、ラインの改修などを中心に検討されていくだろうと思っている」との見解を示した。
(藤原秀行)