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【新型ウイルス】「長期的にはロジスティクスは最も好調なセクターに」

【新型ウイルス】「長期的にはロジスティクスは最も好調なセクターに」

JLLがアジア太平洋地域の物流施設市場を分析、コロナ禍でも需要伸長と予想

JLL(ジョーンズ ラング ラサール)は10月26日、アジア太平洋地域の物流施設市場を分析したリポート「未来への道のり アジア太平洋地域のロジスティクスセクター」を公表した。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で今年のアジア太平洋地域の不動産取引総額はこれまでの累計で前年同期比32%落ち込んだが、ロジスティクス(物流施設)は6%の減少にとどまっていると指摘。今後もECの需要が伸びると見込まれることなどを踏まえ、「短期的にはコロナ禍の逆風が続くが、長期的にはロジスティクスは最も好調な(不動産の)セクターとなろう」との見方を示した。

リポートは、物流施設の今後に関し、アジア太平洋地域で都市部への人口集中が進むのに伴い、物流施設のスペースが増加すると予想。中産階級の所得水準上昇で消費が伸びるとみられることも物流施設市場の成長要因になるとの見解を明らかにした。

世界的なeコマースの物流施設に関する支出は2019~24年に年平均15%成長するとの外部の予測に言及。さらに、3PL市場も飲料・食品や医薬品などの業界の成長が追い風になるとの認識を示した。

短期的影響としては20年後半に物流施設需要が低下する可能性があるほか、労働力や資材の不足で建設の期間が延長されるリスクもあると解説。長期的に見れば、コロナ禍でサプライチェーンや先進的な物流施設の重要性が再認識されたこともあり、ファンダメンタルズ(基礎的条件)が好調とみている。

個別の市場のうち、東京については、「eコマースの好調とトラック運転手や物流施設の労働者の不足が近代的な物流施設のニーズをけん引すると考えられ、旺盛な需要が続く」と予想。ただ、21~22年にかけて比較的大量の新規供給が予定されているのを踏まえ、空室率は2%程度まで若干上昇するとのシナリオを描いている。賃料は既存、新規の両物件で上昇を見込んでおり、「地価と建設コストの上昇もとりわけ新規供給の賃料上昇厚量に貢献する」と想定している。

(藤原秀行)

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