旧来より間隔10分の1で細かく車両の位置や速度計測可能に
中日本高速道路(NEXCO中日本)は10月28日、高速道路の情報板などで提供している主要なICまでの所要時間予想に関し、双方向の通信機能を備えた自動料金収受システム「ETC2・0」を使い、精度を向上させる取り組みを始めたと発表した。
ETC2・0を搭載した車の現在地や速度などの「プローブデータ」を路側に設置したアンテナから自動的に収集、速度変化をよりきめ細かく把握できるようにしている。ETC2・0のプローブデータを使った情報提供は首都圏から始め、精度を検証した上で他のエリアにも広げていきたい考え。
所要時間の予想はこれまで、2キロメートル間隔で路面に埋め込んだ車両感知器で走行速度を計測、割り出してきた。車両が渋滞したり、発進・停止が頻発したりする場所では正確な速度の計測が困難なため、予想精度が低下することが課題だった。
ETC2・0のプローブデータを用いることで、200メートル間隔で車両の速度をつかめるようになる。今年のお盆の時期に、東名高速道路の東京IC~厚木ICで車両感知器とETC2・0のプローブデータの両方を使い、所要時間予想の精度を検証した結果、渋滞時に車両が細かく速度変化する情報をETC2・0のプローブデータがより反映できていることを確認したという。
(藤原秀行)※写真はNEXCO中日本プレスリリースより引用