オンライン決算説明会で表明、「コネクティッドトラック」で収集したデータを有効活用
日野自動車の下義生社長CEO(最高経営責任者)は10月29日に開いた2020年9月中間連結決算のオンライン説明会で、資本・業務提携しているHacobuとの取り組みについて「提供できるデータの種類を増やして、さまざまな(物流業務の)改善に向けた取り組みを行っていきたい」と述べ、通信端末を搭載し走行履歴などのデータ収集が可能な「コネクティッドトラック」を活用、Hacobuとタッグを組んで今後も新たな運送事業者ら向けのサービスを開発していくことに強い意欲を見せた。
両社は19年5月に提携。今年9月には、日野自動車のコネクティッドトラックで、Hacobuが手掛けているGPSを生かした車両の動態管理サービス「MOVO Fleet(ムーボフリート)」を使えるようにすると発表した。
下社長は「日本の物流にさまざまな課題があり、改革していきたいという思いを共にする仲間として協力するということで提携を進めている。(Hacobuは)皆さん大変意欲的で、若い集団ではあるがわれわれの方が学ぶことも多い。関係をさらに強めていきたい」と強調した。
また、コネクティッドトラックを通じて収集したデータに関し「日野だけで囲い込むのではなく、お客さまに最大の価値をお返しできるパートナーとの協業の機会を大切にしたい」と語り、Hacobuに加えて、走行データの有効活用が可能な企業があれば連携を検討していく姿勢を鮮明にした。
(藤原秀行)