短期的な業績寄与ではなくサービス拡大と相互補完に軸足
トランコムの恒川穣社長は10月30日に開いた2018年9月中間期決算説明会で、今年6月に資本・業務提携を発表した丸和運輸機関との協業効果について「短期的な利潤追求ではなく、長い目線でお互いが成長することに軸足を置いている」との見解を示した。
また、ロジビス・オンラインの具体的な業績寄与に関する質問に対しては「当面は数値的な効果を求めていない。双方の強みを生かした相互補完によって自ずと結果は付いてくる」と展望し、中長期スパンでシナジーを追求していく姿勢を強調した。
恒川社長は今提携を「お互いの事業領域が被っていない。その違い加減が良いと思う」と評価。求貨求車のマッチングサービス、幹線輸送を中心とする企業間物流を手掛けるトランコム、ECも含めた小売業向け輸配送、温度帯輸送を得意とする丸和運輸機関の間で重複事業がない点は今後プラスに働くとみている。
株式の持ち分比率引き上げ、ジョイントベンチャーの設立といった大きな動きはないとした上で、「お互い成長が始まってまだ10~15年と若い会社。その分だけ伸びしろも大きいと考えている。単純に数字や規模の拡大を追うのではなく、将来の成長を見据えた取り組みをしっかりやっていきたい」(恒川社長)と現在のスタンスを継続していく考えを示した。
(鳥羽俊一)
質問に答える恒川社長