ESRが川崎・東扇島の大規模物流施設開発第1期の詳細を正式発表、ボウリングレーンなど整備

ESRが川崎・東扇島の大規模物流施設開発第1期の詳細を正式発表、ボウリングレーンなど整備

地上9階建て、冷凍・冷蔵倉庫利用やロボット導入にも対応へ

ESRは12月8日、このほど川崎市川崎区東扇島の建設予定地で地鎮祭を行った大規模なマルチテナント型物流施設「ESR東扇島ディストリビューションセンター(DC)」の詳細を正式発表した。

2棟を開発する計画で、第1期の物流施設は地上9階建て、延べ床面積は36万5385平方メートルを計画。同社の開発案件としては過去最大規模となり、国内の物流施設でも最高層となる見通し。神奈川県内の開発としては5件目。


「ESR東扇島DC」の完成イメージ(以下、いずれもESR提供・クリックで拡大)

各階で最大6テナント、計48テナントへの分割が可能な設計とする。最小賃貸区画は約1480坪(4900平方メートル)から。総投資額は約830億円を見込んでおり、2021年3月の着工、23年3月の竣工を予定している。

京浜工業地帯・臨海部に位置し、首都高速湾岸線の東扇島ICから約1キロメートル。東京都心や首都圏の広域交通網のアクセスに強みを持ち、川崎港に隣接。横浜港まで15キロメートル、羽田空港まで10キロメートルなど物流関連インフレに近接している。21年度に羽田連絡道路、23年に川崎港臨港道路東扇島水江町線がそれぞれ開通する予定となっており、羽田空港や川崎内陸部、首都高横羽線方面へのアクセスがさらに向上すると期待している。

1階は冷凍・冷蔵倉庫としての利用を見据え、有効高6・5メートル、1平方メートル当たりの床荷重は2tとするなど、多様なニーズへの対応を重視。ロボット導入などに備え、特別高圧電力を供給できるようにする。


所在地

ESRは16年に計画地を取得したが、開発に向けた関係者との調整に手間取ったことなどから、施設の概要決定が遅れていた。約4年を経てようやく着工できる運びとなった。第2期の開発については詳細を明らかにしていないが、2棟で総延べ床面積は60万平方メートル規模になるとみられる。

ESRのスチュアート・ギブソン代表取締役は「アメニティーは特に力を入れており、例えばテナント様や弊社社員も東京湾の最高の眺めと美味しい食事を楽しめるダイニングルームやバー、ボウリングレーンなど、さらに物流施設を進化させ、ワーカー様により快適にお過ごしいただけるよう、過去最高レベルのものを計画している。東扇島DCが当社の歴史においてもランドマークプロジェクトとなり、都市開発のケーススタディーとなるよう、無事の竣工を願い、成功に向け引き続き邁進する」とのコメントを発表した。

(藤原秀行)

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