「SOPass」通算11隻目の採用でJERA向けは初
川崎重工業は11月5日、東京電力と中部電力のエネルギー事業合弁会社であるJERAから船舶運航管理支援システム「SOPass」を受注したと発表した。
JERAが用船する4隻のLNGタンカーに搭載される。同システムはこれまで7隻のLNGタンカー向けに採用されており4月から実船運用を開始している。JERAからの成約は今回が初めて。
通信衛星を経由して船舶から取得したリアルデータ、川重の船舶に関する工学的知見をICTおよびIoT(モノのインターネット)技術によって融合。船舶の各種性能解析、省エネ運航に寄与する最適航路計算、業界初となるLNG貨物の管理最適化機能を持ち、船舶の運航管理に有益な情報を提供する。
さらに多様な船舶への搭載が可能で、最適な運航航路の提案や荷役部・機関部の運転状況を可視化することによって経済的で安全な運航を支援する。
川重ではビッグデータを活用した船舶管理マーケットの拡大、多様化する顧客ニーズへの対応を目的として、9月に船舶海洋部門にIoT事業推進部を発足。「SOPass」をはじめとするIoT、ビッグデータなどによるソリューションビジネスの拡充と体制強化を進めている。
(鳥羽俊一)