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【新型ウイルス】コロナ禍で物流業務の非接触化やロボット導入など取り組み広がる

【新型ウイルス】コロナ禍で物流業務の非接触化やロボット導入など取り組み広がる

JILS調査結果、BtoBの取扱量減少で「トラック確保しやすい」指摘も

日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は1月20日、会員企業向けに新型コロナウイルスの感染拡大の影響を聞いたアンケート調査結果を公表した。調査は昨年3月、6月に次いで3回目。

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、荷主企業や物流企業の多くが雇用確保や在宅勤務普及など人材・組織に関係する課題の解決に優先して取り組んでいることが浮き彫りとなった。

一方、昨年6月の前回調査に比べて調達や販売の領域に関して影響がないと答えた荷主企業の割合が増加した。JILSは「コロナ禍による需要の変化に未だ混乱が残りつつも、柔軟に対応する荷主企業も増えている」と分析している。

さらに、トラックを確保しやすくなっているとの声が荷主企業と物流事業者の双方で多く、BtoBの取扱物量減少が影響しているとみられる。

調査は昨年12月、JILS会員を対象にオンラインで実施、約2割に相当する159社が回答した。

国際物流は「コスト上昇」「船便・航空便確保難」など課題

サプライチェーン全体で優先的に取り組んでいる領域を複数選択してもらったところ、荷主企業の75・0%、物流企業の82・4%が、雇用の確保や従業員の安全確保、組織体制の維持・見直し、在宅ワーク体制や業務のデジタル化など「人材・組織」を選択。荷主企業は27・9%が「生産」、「需給」をそれぞれ選んでおり、各企業がサプライチェーン維持のため奔走していることが明らかになった。

一方、物流企業の36・3%は営業活動の維持、利益の維持・拡大といった「売上」を選んでおり、コロナ禍による変化への対応に迫られていることがうかがえた。

最初の緊急事態宣言が発令された昨年4月より前と比較して、大きな変化があったかどうかを尋ねたところ、荷主企業は調達領域で影響がないと回答した割合が前回調査の32・2%から54・4%に上昇したほか、販売領域も13・8%から42・6%にアップ。全般的に対応が進んでいることを示唆した。

半面、国内の物流領域に関しては、荷主企業の41・2%、物流企業の58・2%が「大きな変化がある」と答えた。具体的な内容を見ると、「トラックが確保しやすくなっている」が荷主企業で42・9%、物流企業で35・8%と目立ち、貨物量の減少を訴える声も多く聞かれた。

国際物流では「コストが上昇している」「船便や航空便を確保できない事態が発生している」「輸送のリードタイムが長くなっている」などの課題を挙げる向きが複数見られた。

このほか、荷主企業の27・9%、物流企業の30・8%が、各社のサプライチェーンで取引先と調整しサービスレベルの見直しに取り組んだと回答。取り組んだうちの8割以上の企業がコロナ禍収束後も見直しを継続するか、継続する予定であると答えている。

「非効率改善への機運高まる可能性」

取引先との調整による業務の非接触化(検品・伝票レス化や検品レスなど)も荷主企業の17・6%、物流企業の14・3%が取り組んでいると認めており、そのうちの9割以上がコロナ禍収束後も継続、もしくは継続する予定と明言している。

サプライチェーンの自動化・ロボット化・デジタル化への投資の実施・検討状況を聞いた結果、荷主企業の41・8%、物流企業の53・8%が、コロナの感染拡大前より「変化がある」と回答。このうち、荷主企業の82・1%、物流企業の81・6%が「自動化、ロボット化、デジタル化への積極的な投資、もしくは投資への検討が加速している」を選んでおり、ロボット導入などへの期待度が相対的に高まっていることが浮き上がってきた。

JILSは「納品時間指定の緩和といった商慣習の変化や自動化・ロボット化の加速を予想する人も目立ち、物流業界が抱える非効率の改善へ機運が高まる可能性があることを示唆した」と前向きな見方を示している。

(藤原秀行)

調査結果の詳細はコチラから(JILSウェブサイト)

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