インドで世界初、海上コンテナ2段積み輸送の貨物専用鉄道が部分開通

インドで世界初、海上コンテナ2段積み輸送の貨物専用鉄道が部分開通

日本工営がプロマネコンサル幹事会社で参加、306キロメートル

日本工営は1月27日、インドで手掛けている貨物専用鉄道「DFC西回廊プロジェクト」が部分開通し、運行を開始したと発表した。

同鉄道は日本とインドの両国政府が共同で進めている「デリー~ムンバイ間産業大動脈構想(DMIC)」の主軸を成すプロジェクトで、デリー~ムンバイ間の約1500キロメートルを結ぶ計画。日本が円借款で協力しており、同社は2006年からプロジェクトを後押しするコンサルタントの幹事会社を務めている。

プロジェクトは2段階で整備しており、日本工営はこのうち第1段階の914キロメートルの部分に関してプロジェクトマネジメントコンサルタントの幹事会社として施工監理に当たっている。

今回開通したのはハリヤナ州レワリ~ラジャスタン州マダル間の第1工区306キロメートル。広軌電化鉄道で、世界で初めて海上コンテナを2段積みで輸送する。列車保安システムは世界で最高水準の欧州列車制御システム規格に準拠し、自動列車制御システムなどの最新技術を導入した。

全線開通は23年の予定で、デリー~ムンバイ間の輸送時間を旧来の3日から全線開通後は1日に短縮できると見込まれている。


DFCコンテナ貨物列車。後方に2段積海上コンテナ貨車45両(海上コンテナ90箱)を接続している(以下、いずれも日本工営プレスリリースより引用・クリックで拡大)


インド国鉄が開発した1万2000馬力の電気機関車は高揚程パンタグラフを装備している


部分開通した区間

(藤原秀行)

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