期間を10年延長、追加出資なども実施
政府は1月29日の閣議で、経営環境が厳しいJR北海道とJR四国、JR貨物の3社への経営支援を継続するため、国鉄清算事業団債務等処理法などの関連法改正案を閣議決定した。
特に北海道と四国は人口減少や他の交通機関の発達で多くの路線が慢性的な赤字となっているのに加え、新型コロナウイルス感染拡大による旅客需要減退で深刻な業績不振に陥っていることを重視。支援の根拠となる現行法の期限が2020年度末に迫っているため、10年延長する。今通常国会での成立を目指す。
地域の交通網維持に向け、従来の支援継続に加えて3社に設備・システム投資の資金として追加出資を実施。管理業務が大きな負担となっている廃線跡地などの不要な土地を引き取る。北海道と四国の2社に貸し付けを行う金融機関には利子分を補給する。
併せて実施する追加の財政支援は、JR北海道に21年度から3年間で1302億円、JR四国に5年で1025億円、JR貨物に3年で138億円を計画している。
(藤原秀行)
改正案の概要はコチラから(国交省ホームページ)