国交省、首都高で大口・多頻度利用割引の拡充や深夜割引導入を検討

国交省、首都高で大口・多頻度利用割引の拡充や深夜割引導入を検討

審議会で骨子案提示、22年4月の導入目指す

国土交通省は2月5日、社会資本整備審議会道路分科会の国土幹線道路部会(部会長・朝倉康夫東京工業大環境・社会理工学院教授)をオンラインで開催した。

事務局を務める国交省は、「首都圏の新たな高速道路料金に関する具体方針」の骨子案を提示。圏央道から内側の首都高速道路で大口・多頻度利用への割引を拡充することや、深夜割引を導入することなどを示した。

国交省は審議会の議論などを踏まえ、今春に高速道路料金の基本方針を改定。地方自治体の同意などを得て2022年4月に導入したい考え。

首都高で現在は多頻度・大口割引を合わせて最大約35%となっている割引率をさらに引き上げることを検討。深夜割引も設定し、新型コロナウイルスの感染拡大下でも業務に当たっている物流事業者らの負荷軽減を図る。

深夜割引に関しては、通行量が大きく減る午前0~4時の時間帯にETC(自動料金収受システム)を使って走行した車両を対象に実施する案を軸に検討を進める見通し。

骨子案は併せて、今後首都高でもETC専用化が進められるのを受け、新たな上限料金を設定することを打ち出した。

他にも、東京外かく環状道路(外環道)の千葉区間が18年に開通したことを踏まえ、外環道の利用者が不利にならないよう、経路に関係なく起終点間の最短距離を基本に料金を決定する仕組みを採用する方針を示した。圏央道や外環道の利用を促し、都心部の渋滞緩和を図る。

首都高は16年に車種区分をそれまでの2車種から一般的な5車種に変更。従来の料金より割高になる中型車と特大車は全国水準よりも増加幅を低く抑える激変緩和措置を実施している。同措置は3月末で終了する予定だったが、骨子案はコロナ禍で経済情勢が厳しいことなどを考慮し、22年3月末まで1年間延長する方針も打ち出している。

(藤原秀行)

骨子案はコチラから(国交省ウェブサイト)

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