保管数量50万点増加、作業生産性40%向上見込む
SGホールディングス(HD)は3月2日、東京都江東区新砂の大型物流施設「Xフロンティア」が全面稼働を開始したと発表した。
Xフロンティアは2020年1月竣工し、地上7階建て(うち倉庫部分は6階建て)、延べ床面積は17万1029平方メートル。SGHD傘下の佐川急便、3PLを手掛ける佐川グローバルロジスティクス(SGL)、国際物流を担うSGHグローバル・ジャパン(SGHGJ)、引っ越しや大型貨物輸送を展開しているSGムービングの主要事業会社4社が入居し、段階的に稼働を始めている。
今回、SGLがEC事業者など向けに物流ロボットや自動倉庫といった先進機器を従量課金制で提供する専用センター「ECプラットフォーム」で、自動倉庫型ピッキングシステム「オートストア」の運用を始めたことで全面稼働に至った。
オートストアは効率的にスペースを使用した高密度の保管が可能で、保管数量が約50万点増加。作業者は定点で入出庫作業を行い、ロボットが専用のコンテナを出し入れするため、約40%の作業生産性向上を見込んでいる。顧客のEC物流の効率化・省人化を果たすのが狙いだ。
佐川急便が関東で構えていた複数の中継センターの機能を集約した大規模中継センターは1~2階が昨年10月、3~4階は今年1月にそれぞれ稼働をスタート。5階でSGHGJが設けている国際物流拠点やSGLのECプラットフォームと搬送機で直接結び付けたことにより、集荷や仕分け・各方面への発送と物流加工をXフロンティア内で円滑かつ迅速に行うことが可能となった。併せて、処理能力が向上した中継機能とそれぞれの物流機能の融合により配送までのリードタイム短縮を実現している。
さらに、法人向けに物流面の課題解決を支援するプロジェクトチーム「GOAL」の事務所とショールームも併設。実際のソリューション事例を公開し、顧客が相談しやすい環境を整備している。
オートストア(以下、いずれもSGHD提供)
GOALのショールーム
(藤原秀行)