NEXCO中日本、4月1日に実証実験開始
中日本高速道路(NEXCO中日本)は3月31日、静岡県浜松市の新東名高速道路引佐連絡路の浜松いなさIC近隣に開設したダブル連結トラック専用の駐車場をメディアに公開した。
同駐車場はインターネット経由で事前予約し、ETC2・0を使って入退室を管理する仕組み。ダブル連結トラック30台分のますを設けている。敷地内に整備したトイレでは、洗髪や歯磨きが可能な洗面台を男女それぞれに設け、ドライバーに配慮している。予約は利用の2週間前から可能で、30分単位で予約し、最長12時間利用できる。
ダブル連結トラックは1度に大型トラック2台分の荷物を運べる全長約25メートルの専用車両で、物流を効率化しドライバー不足をカバーするため、宅配大手などが長距離輸送に投入している。この日はヤマト運輸が実際に運行している2台が駐車場利用のデモを実施した。
ヤマト運輸が運行しているダブル連結トラック
駐車場の入り口
これまでは高速道を走行する際、SAに整備した専用駐車スペースをダブル連結トラックのことを知らない他の一般車両が使用し、ダブル連結トラックのドライバーが休息できないという課題が浮上していた。専用駐車場を設けることでドライバーが安心して休める環境を整備し、ダブル連結トラックの普及を後押しするのが狙い。
NEXCO中日本は4月1日の午前零時に、同駐車場と東名高速道路の足柄SA(上り線)内に新設したダブル連結トラック専用駐車スペース1台分の計2カ所で開始。当面無料で実施した上で、運用状況を見ながら有料化の実験も行うことを視野に入れている。
駐車場内にはダブル連結トラック用ますを30台分設置している
トイレには歯磨き用(手前)や洗髪用(奥)の洗面台を設置、プロドライバーに配慮している
(藤原秀行)