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【独自取材】自身がピッキングに動く米国発庫内搬送ロボット「非常に必要とされる」と普及に自信

【独自取材】自身がピッキングに動く米国発庫内搬送ロボット「非常に必要とされる」と普及に自信

輸入総代理店の竜製作所・石田社長、幅広い業界に採用働き掛けへ

生産設備の受託製造を手掛ける竜製作所(名古屋市南区)の石田恭一郎社長はこのほど、米カリフォルニア州に本拠を置くスタートアップ企業、インヴィアロボティクス製庫内自動搬送ロボットのショールームを同市内に開設したのに合わせて、ロジビズ・オンラインの取材に応じた。

石田社長は、ロボット自身がピッキング対象の商品が入ったケース(トート)を棚から取り出して作業エリアに運ぶため、既存倉庫のレイアウト変更など大規模な投資を伴わずに作業効率を高められる点を踏まえ「物流でも非常に必要とされるロボットだと思っている」と強調。庫内作業効率化に貢献できると自信を示した。

国際物流総合展2021 第2回 INNOVATION EXPO

また、工場内などでも利用可能とみて、製造業をはじめ幅広い業界に採用を働き掛けていきたいとの意向を表明、将来は関連のシステムなども含めて1000億円規模の市場に拡大できる可能性があると期待をのぞかせた。


ショールームをメディアに公開、記者会見する石田社長


ショールームでデモを行うロボット

コンビニや建設現場での活用も想定可能

ロボットは荷台をアームで持ち上げ、ピッキングする商品が入ったケース(トート)そのものを吸着して取り出し、作業エリアに運ぶ。AI(人工知能)を搭載しており、庫内の棚などに貼ったQRコードをカメラで読み取って自己位置を判断、最高速度が時速8キロメートルでピッキングする商品を収めた棚まで最も効率的な動線で移動する。

インヴィアが独自開発した情報システムと顧客のWMS(庫内管理システム)を連携させ、迅速なピッキングや入出荷を実現する。顧客の庫内レイアウトを基本的に尊重し、ロボットを導入することができるという。竜製作所はインヴィアと資本・業務提携しており、ロボットの日本における総輸入代理店を務めている。1台当たり300万円程度の見込み。

石田社長は2015年、米国の展示会で竜製作所の現地駐在社員が初めてインヴィアのロボットに出会ったことに触れ、「これは絶対に画期的なイノベーションだと感じた」と説明。インヴィアは当初、海外展開に関心を見せなかったが、日系企業からの受注を仲介するなどして信頼関係を構築し、日本の物流領域でのロボット需要の将来性を認識してもらったと経緯を振り返った。

国際物流総合展2021 第2回 INNOVATION EXPO

今後の活用については、既に物流企業や医薬品などの卸売業がロボット利用に関心を示していることを紹介。「物流企業だけが対象ではなく、メーカーの工場(内の構内物流)やコンビニのバックヤードなどでもお使いいただけるのではないか。全くの個人的な考えだが、建設機器メーカーと連携して建設現場や採石場などで使えるパターンもあるかもしれない」と展望した。

さらに、顧客のニーズを的確に捉えてさまざまな生産設備をオーダーメードで製造している技術力を発揮し、日本のユーザーの要望を考慮してロボットの機能を独自に改良したり、将来は日本でOEM(相手先ブランドによる生産)に踏み切ったりすることにも意欲を見せた。

石田社長は「インヴィアからはロボットも大切だが、重要なのはそのバックにあるソフトウエアだと教えてもらった」と明かし、竜製作所としてもSIer(システムインテグレーター)を採用するなどロボットの機能を最大限引き出せる体制を整備していると解説。「事業ドメインの1つに据えているAIロボティクスはかなり(需要が)大きくなると思っている」と語り、継続して人員拡充を図る姿勢をアピールした。

(藤原秀行)

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