3温度帯対応スペースが年平均9%拡大と説明
日本GLPの帖佐義之社長は5月13日、千葉県流山市で大型物流施設「ALFALINK(アルファリンク)」2棟に着工したのに併せて、オンラインで記者会見を開いた。
帖佐社長は、冷凍・冷蔵倉庫のニーズが伸びていることに言及し、同社でも冷凍・冷蔵や3温度帯に対応した賃貸スペースを増やしていると説明。「食品のEC化拡大の余地からも食品物流を取り巻く環境は大きく変わってくる可能性がある。低温物流のオペレーションに適した施設開発を通じ、業界発展に寄与していきたい」と今後も冷凍・冷蔵倉庫需要に対応していく姿勢を強調した。
帖佐社長は、低温物流の市場規模が2021年度には2兆円を超えるとの矢野経済研究所の予測を紹介した上で、日本GLPとしても食品業界が利用する物流施設が全国で20棟、総面積は約16・7万坪に上り、このうち冷凍・冷蔵対応は約5万坪に達していると成果を明示した。
同社物件の賃貸面積ベースでは、09~20年の年平均成長率が3温度帯対応スペースで9・2%、冷凍・冷蔵対応スペースが11・0%と解説。「食品系テナントの割合は過去3年でほぼ倍増した」と明かした。
旺盛な需要を受け、帖佐社長は「この分野に注力していくのは当社としても非常に当然の考え方だと思う」と強調。老朽化やフロン規制強化などで従来の冷凍・冷蔵施設の多くが建て替えを迫られていることも踏まえ、引き続き積極的に低温物流需要に対応していく姿勢をアピールした。
同日着工した「ALFALINK流山5」では、入居が内定している三井食品が常温、冷凍、冷凍の3温度帯物流センターとして稼働させることを計画している。帖佐社長は自動倉庫導入などでサポートしていく方針を示した。
「ALFALINK流山5」と「流山6」の完成イメージ(日本GLPプレスリリースより引用)
(藤原秀行)