【独自取材】ロジランド、初のBTS型物流施設を開発へ

【独自取材】ロジランド、初のBTS型物流施設を開発へ

滋賀・野洲で総合物流事業者向けに8218平方メートル、22年3月竣工計画

物流施設の開発・運用を担う新興デベロッパーのロジランド(東京)は、初めて特定企業向けのBTS型物流施設の開発に着手した。

滋賀県野洲市で国内最大手の総合物流事業者専用の案件となる「LOGILAND野洲」を建設する。地上4階建て、延べ床面積は8218平方メートルのボックス型を想定、2022年3月の竣工を計画している。施工は大和ハウス工業が担当する。

ロジランドは19年の設立以降、首都圏で積極的に事業を展開。埼玉県加須市で今年2月、自社開発で初の物流施設が完成したほか、現在は同県の春日部市や羽生市などでもプロジェクトを進めている。5月には初の関西圏での案件として大阪府東大阪市で新たに物流施設を建設する計画を公表した。野洲は関西圏で2カ所目となる。


初のBTS型施設となる「LOGILAND野洲」(ロジランド提供)

同社がこれまで手掛けてきたのは全てマルチテナント型。利用する荷主企業や物流事業者の要望を細かく聞き取り、施設の機能などに反映させていくBTS型はより開発に時間を要し、技術も求められるが、マルチテナント型の物流施設開発で蓄積してきた経験やノウハウを生かせるとみて、新たな領域への進出を決めた。

BTS型施設の開発予定地はJR琵琶湖線の野洲駅から約3・2キロメートル、名神高速道路の栗東ICから約11・4キロメートルに位置。ICからは国道1号や国道8号などの幹線道路と連絡することが可能。栗東IC周辺には物流会社や倉庫、工場などが多く進出しており、ロジランドは関西圏全域への配送もカバーできる物流適地と強調している。

同社は「引き続き当社のコンセプトの1つである、テナントに寄り添った使い勝手の良い物流施設を最適地・適正賃料で関東、関西、中部、九州を中心に年間 300 億円程度開発する」と従来の方針を堅持していく姿勢をアピール。BTS型物流施設にも引き続きチャレンジする考えを示している。

(藤原秀行)

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