独立性の基準満たさずと判断、会社側は妥当性強調
川崎汽船は6月8日、同社が同23日に開催する定時株主総会に提案を予定している議案のうち、明珍幸一社長の再任とメーンバンクのみずほ銀行で常務執行役員などを務めた芥川裕氏の監査役選任について、議決権行使助言会社の米グラスルイスが反対するよう株主に推奨していると発表した。
川崎汽船によると、グラスルイスは監査役設置会社で取締役会と監査役会の独立役員の合計人数が全体の3分の1に満たない場合、会長(会長職が存在しない場合は社長かそれに準ずる役職者)に反対を助言する方針という。取締役・監査役計14人のうち独立役員は4人とみなし、基準を満たしていないと判断したもよう。
また、監査役会をめぐり、川崎汽船側の提案内容に則れば監査役4人のうち独立性のある監査役は2人で過半数に達していない点と判断、問題視したようだ。
川崎汽船はグラスルイスの反対推奨に対し、独立役員は3分の1を超えているなどと主張、提案内容の妥当性を強調している。
(藤原秀行)