近鉄グループ、福山通運の全株売却確定

近鉄グループ、福山通運の全株売却確定

自己株買い付けに応募、単体で特別利益104億円計上へ

近鉄グループホールディングス(GHD)は6月9日、グループで保有していた福山通運株式の全てを、同社の自己株式公開買い付けに応募、売却が確定したと発表した。6月30日付で近鉄GHDは福山通運の主要株主とその他関係会社から外れる。

売却方針は5月に公表済み。買い付けは5月12日から6月8日まで実施した。

近鉄GHDと近畿日本鉄道、近鉄バス、近鉄リテーリングの4社で計約17%(福山通運が持つ自己株式分を除いた割合)を所有していた。6月末に決済する。

近鉄GHDは新型コロナウイルスの感染拡大に伴う鉄道利用激減などの影響で収益が悪化しており、売却益で財務基盤強化を急ぐ。売却総額は約338億円で、近鉄GHDは2022年3月期決算で特別利益を単体で約104億円、連結で約19億円をそれぞれ計上する。

(藤原秀行)

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