同一敷地内で2棟目、23年1月末竣工見込む
ESRは6月14日、横浜市金沢区幸浦で新たなマルチテナント型物流施設「ESR横浜幸浦ディストリビューションセンター(DC)」を開発すると発表した。
地上4階建てのダブルランプウェイ式で、延べ床面積は19万5373平方メートルを計画。竣工は2023年1月末を見込む。
同一敷地内では既に、第1期として「ESR横浜幸浦DC1」(22年1月末完成予定)の建設が進められており、「ESR横浜幸浦DC2」は2棟目となる。
「ESR横浜幸浦DC2」は首都高速道路湾岸線の幸浦ICから2・4キロメートル、横浜横須賀道路の並木ICから約2・5キロメートルに位置。横浜港から15キロメートル、羽田空港から31キロメートル、東京都心まで46キロメートルと地の利の良さをアピールポイントにしている。
25年には圏央道横浜環状南線(戸塚IC~釜利谷IC)が開通予定で、圏央道に直結し、東名高速道路など主要幹線道路へのアクセスがさらに向上する見通し。併せて、金沢シーサイドラインの並木北駅から約1キロメートル、徒歩約9分と通勤の面でも利便性があり、労働力確保にも強みを持つ。
「ESR横浜幸浦DC2」の完成イメージ
「ESR横浜幸浦DC2」の所在地(いずれもESR提供)
機能面では、45フィートコンテナトレーラーが走行できる上り下り専用のランプウェイを結んだ中央車路・バース式を採用、各階へ一方通行でアクセスできるようにする。トラックバースは各階で50台設置。全て高床式で、バースの奥行きは14・5メートルを確保、ドックレベラーは各階で10基導入する。
将来のロボットや冷凍・冷蔵設備導入、空調活用などに備え、特別高圧電力供給を準備。最小賃貸区画面積は約920坪、半フロア約6500坪からワンフロア約1万3000坪の中で柔軟にフロアを利用可能とする。
東京湾に面し、敷地南部に残っているガントリークレーンを産業遺産と捉え、工業地帯としての地域の記憶を継承する横浜幸浦DCのアイコンとして保存するユニークな取り組みを準備している。ライトアップやプロジェクションマッピングで演出することも検討しているという。
従業員用休憩ラウンジを南北2カ所に設けるとともに、ラウンジ内には弁当や飲み物などを販売するショップを配備。独自のデザインも施す。南側のラウンジは屋上テラスに直結、スカイデッキも取り入れる。他のESR開発の大規模マルチテナント型施設と同様、託児施設も建設する。
敷地内に設置する森のイメージ(以下、いずれもESR提供)
託児所
南ラウンジのスカイデッキテラスと外観
南ラウンジ3階と4階
北ラウンジ
(藤原秀行)