実業務で利用開始、他の領域にも適用検討
SGホールディングス傘下で情報システム開発などを手掛けるSGシステムとIT関連のコンサルティングを担うフューチャーアーキテクトは6月29日、京都府福知山市の子ども政策室と高齢者福祉課の主要業務を対象に、2020年10月~2021年1月にかけて、AIを活用したOCR(OpticalCharacterRecognition=光学的文字認識)とRPA(RoboticProcessAutomation=コンピューター上で行う定型作業のロボットによる自動化)の連携による紙帳票の読み取り・データ入力などの自動化に向けた実証実験を行ったと発表した。業務時間で約20%の削減効果があったことを受け、一部の実業務への適用を開始した。
両社は実証実験の対象となった子育て支援政策と高齢者福祉政策の窓口に関連する業務の現状を調査し、課題と改善ポイントを明確にした上で、形骸化した帳票の廃止や認定・支給台帳の統合を行い、業務プロセスとデータの適正化をサポート。またAI-OCRとRPAを連携させることにより、紙帳票の文字データの自動読取りからデータ入力、集計・加工、出力までの一連の作業の効率化を図った。
業務改善と最新技術の活用により、子育て支援政策で18・6%、高齢者福祉政策で20・0%の窓口に関連する業務の省力化を実証した。
結果を踏まえ、対象となった高齢者福祉政策の窓口に関連する業務では、実証実験で統合した台帳の運用を既に開始し、子育て支援政策の窓口に関連する業務においては、申請書フォーマットの見直しを含む、AI-OCRおよびRPAの適用を今年度実施する予定。今後は定量的な実効性評価を基に他業務への適用を検討する。
(ロジビズ・オンライン編集部)