鴻池運輸、北海道・千歳で1・7万平方メートルの自社新倉庫が稼働開始

鴻池運輸、北海道・千歳で1・7万平方メートルの自社新倉庫が稼働開始

周辺拠点集約し横持ち輸送解消、庫内バースなど作業効率向上策も

鴻池運輸は7月16日、北海道千歳市で自社倉庫「新千歳流通センター」を開設したと発表した。同13日に稼働を開始した。投資額は約33億円。

従来使ってきた同市近郊の既存倉庫7カ所(外部倉庫含む)は慢性的に満床が続き、スペースの余裕がなくなっていたため、備蓄も可能な規模の倉庫を整備することにした。

倉庫を集約したことで拠点間の横持ち輸送が解消、CO2排出量を年間16・5トン抑制するとともに新センターの全トラックドライバーの拘束時間を年間3400時間短縮できると見込む。

新倉庫は鉄骨造の地上2階建て、延べ床面積は1万6560平方メートル(事務所除く)。主要顧客のサントリーの飲料製品をはじめ、他企業の日用品などの保管・配送を担う。流通加工場も整備している。

車両から荷物を積み降ろすバースをひさし付きのものに加えて庫内にも設け、冬の積雪・降雪時でも作業できるようにしたほか、屋外での厳しい作業を軽減。バースや事務所の屋根にはヒーターを取り付け、積雪を溶かして排水する仕組みを実現、雪下ろし作業を不要にしている。流通加工作業場には空調を導入した。

1台のフォークリフトで車両から荷物を積み降ろし、庫内搬送まで済ませられる低床式を採用。庫内バースを使うことで車両~倉庫間の入出庫作業動線を短縮。繁忙期の夏季は倉庫内バースも保管に使えるようにするなど、作業効率向上を重視している。

さらに、通常シャッターにシートシャッターも併設、虫の侵入やほこり・風の吹き込みを抑え、作業効率をアップさせられるよう努めている。


新倉庫の1階レイアウト(以下、いずれも鴻池運輸提供)


新倉庫の外観


新倉庫の庫内バース

(藤原秀行)

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