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【独自取材】ドローンなど活用の地方向け「スマート物流」、医薬品空輸にも意欲

【独自取材】ドローンなど活用の地方向け「スマート物流」、医薬品空輸にも意欲

エアロネクスト・田路CEOが全国展開に自信、住民の自家用車使ったルート配送や無人コンビニなど組み合わせ想定

ドローン開発を手掛けるスタートアップ企業エアロネクストの田路圭輔代表取締役CEO(最高経営責任者)は7月21日、ドローン配送を試験的に実施している山梨県小菅村でロジビズ・オンラインの単独インタビューに応じた。

田路氏は同社とセイノーホールディングス(HD)が連携して小菅村で実用化に取り組んでいる、ドローンなどの技術を活用して山間部などの過疎地でも確実に荷物を各世帯へ届けられる“スマートサプライチェーン”とも呼べる仕組み「SkyHub(スカイハブ)」について、早期の全国展開にあらためて強い意欲を示した。

SkuHubはドローン配送に加え、車両による共同配送や路線バスの空きスペースを使った貨客混載、住民の自家用車を生かしたルート配送も展開していくと構想。店員がいなくても商品を実店舗で購入できる「無人コンビニ」なども含めて多様な手段をパッケージにして提供することで、住民が必要なものを必要な時に手に入れられるようになるのに加え、物流企業にとっても地方の配送網を維持できるとのメリットがあると訴えた。

SkyHubの中でドローン配送の部分に関しては、食料品や日用品のほか、医薬品を運ぶことも視野に入れていることを表明。さらに、物流だけでなく災害時の被害状況把握や農業など、さまざまな用途に投入することで飛行実績を重ね、より効率的な運用が可能になり、ドローン物流を運営する事業者の収益面でもプラスになるとの見方を示した。


田路CEO


小菅村を飛ぶ物流専用ドローン(いずれもエアロネクスト提供)

人口5000人規模が収益化の目安

エアロネクストとセイノーHDはSkyHubの第1弾として、小菅村で今年4月から食料品などのドローン配送を展開。飛行実績が累計で120回を超えるなど、地元住民にも受け入れられている。

田路氏はドローン配送について「全国の自治体や大手企業などの方々が多く視察に訪れている。ニーズは間違いなくある」と指摘。同時に、SkyHubはドローン配送に限定するのではなく、他の貨客混載などの手段も活用し、住民にその都度最適なルートで荷物を届けられるようにすることに主眼を置いているとの考えをあらためて強調した。

小菅村でもドローン物流と並行して民間の路線バスによる貨客混載の取り組みを始めていることなどに触れ、「さまざまな輸送手段をパッケージにして収益を挙げられるビジネスモデルを早期に確立したい。早ければ2~3年で、過疎地の物流を救うソリューションとして一般的な存在になってくる可能性があると思う」と説明。

「SkyHubのパッケージは恐らく人口が5000人くらいあれば十分に事業として成り立つのではないかとみている」と語り、第1弾として人口約700人の小菅村で経験を重ねてビジネスモデルを構築した上で、より規模の大きい自治体へ順次サービス導入を働き掛けていくとの考えを表明した。

加えて、「まず47都道府県のうち過半数くらいで、過疎地域へ集中的にSkyHubの導入を働き掛けていきたい。1都道府県につき1地域というイメージ。その地域で安定的に運営できればその周辺の地域に広がっていく」と期待をのぞかせた。

ドローンをめぐり、小菅村の舩木直美村長から物流に加えて災害時の活用についても期待されていると言及。「災害はいつ起こるか分からない。普段ドローンを飛ばしていないと災害時に役立てることはできない。ドローンが普段、一番役に立つのは配送。そこでいつもドローンを飛ばしていれば、例えば災害時にすぐに空撮したり、危険がないか上空から監視したりできるようになる」と持論を展開した。

その上で「ドローンをインフラとして整備し、そこにさまざまな用途を乗せ、いろんな人が使えるようにしていく」と述べた。

(藤原秀行)

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