商船三井がインドネシアで浮体式LNG貯蔵設備を保有・操業

商船三井がインドネシアで浮体式LNG貯蔵設備を保有・操業

洋上から天然ガスを発電所に供給するアジア初案件に参画

 商船三井は12月7日、インドネシアで計画されている浮体式LNG貯蔵・再ガス化設備(FSRU)プロジェクトに参画すると発表した。

 丸紅、双日などと共同で出資する現地事業法人「Jawa Satu Regas」(JSR)を通じてFSRU1隻の建造・保有・操業を行う。商船三井は建造監督業務および保守・操業業務を担う。今プロジェクトには国際協力銀行(JBIC)を中心とした官民協調のプロジェクトファイナンスが供与。アジアでFSRUプロジェクトが成立したのは今回が初めて。

 計画はインドネシア国営石油(プルタミナ)、丸紅、双日が出資する現地事業法人「Jawa Satu Power」(JSP)が、2021年12月の運転開始予定で西ジャワ州チラマヤに出力1760メガワットの大型天然ガス複合火力発電を新たに立ち上げる一方、JSRが発電燃料となるLNGを洋上で貯蔵・再ガス化するFSRUを建造・所有・操業。発電所とFSRUを25年間にわたって一体運営し、電気をインドネシア国営電力(PLN)に長期売電していく民活型の発電プロジェクト。

 FSRUは全長292.5メートル、全幅43.4メートル。17万立方メートルの貯蔵能力と1日当たり3億立方フィートの払い出し能力を持ち、発電所とは約21キロメートルのガスパイプラインで接続される。船体の建造は韓国・三星重工業が行う。商船三井は引き続きLNGの多様な調達を志向するユーザーのニーズに沿ったFSRU事業を推進していく考え。

(鳥羽俊一)


画像は商船三井ウェブサイトより

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