日本製鉄東日本製鉄所の現場で実運用開始
鴻池運輸は8月31日、各種製造機械を手掛けるタジマ(東京都大田区多摩川)と共同で、ベルトコンベヤの下など地面からの高さが限られている空間や狭い場所に落ちた鉱石(落鉱)を自動で回収する装置を開発、基本技術の特許を今年6月に取得したと発表した。
鴻池運輸が作業を請け負っている日本製鉄東日本製鉄所鹿島地区(茨城県鹿嶋市)内の現場で実運用を開始した。
鴻池運輸は日本製鉄の製鉄所内で100年以上、原料受け入れや製造、検査・梱包、配送など一連の工程で多くの業務を請け負っている。鹿島地区では落鉱回収も担っており、ベルトコンベア下に落下・堆積した落鉱をかき出している。
従来は人手で作業をしていたが、堆積した落鉱は固まるため、取り除く際の負荷が大きかった。そこで鴻池運輸とタジマが2018年に落鉱の回収装置開発に着手。無線のリモコンで装置を操作できるようにした。長いアームの先に取り付けたバケットが落鉱をかき出す。
回収装置
製鉄所での回収の様子(いずれも鴻池運輸提供)
(藤原秀行)