合計6・4万平方メートル、23年に順次完成見込む
日本GLPは9月7日、神奈川県平塚市で新たな物流施設「GLP平塚Ⅱ」「GLP 平塚Ⅲ」の2棟を開発すると発表した。
延べ床面積はそれぞれ約3万6000平方メートルと約2万8000平方メートル。いずれも耐震鉄骨造で地上4階建てを想定。前者は2023年6月、後者は同年8月の竣工を見込む。投資総額は両施設合わせて約180億円を計画している。
「GLP平塚Ⅱ・Ⅲ」は既存の「GLP平塚Ⅰ」に続き、「ツインシティ大神地区再開発事業区画内」に建設する。引き続き「Green“Good for the Environment」”をコンセプトに掲げ、地球・地域・就労の3種類の環境の側面を設計段階から施設稼働後まで配慮。地域・入居企業と連携してGreenを実現する様々な施策を検討し、高い環境配慮と持続性を有する施設づくりを目指す。
具体的には、設計段階から高性能断熱や自然採光などの省エネ設計を取り入れ、地球環境に配慮した施設の土台を整備。建設段階も積極的に環境負荷の低減を図り、CASBEE認証やZEB認証などをはじめとする各種グリーン認証を取得する。
就労環境の面では、最寄りの公共交通機関からの通勤アクセスを整え入居企業の雇用をサポート。快適かつ低エネルギーの庫内環境を追求し、施設内には大型シーリングファンを装備して庫内窓も設置、庫内に自然光をふんだんに取り入れる。
施設全体には人間が先天的に持つ「自然を好む性質=バイオフィリア(biophilia)」を利用したバイオフィリックデザインを採用し、シンボリックな建物外観を計画するとともに、外構部分はグリーンウォールや緑道を設け、働く人々だけでなく地域住民にも開放、平塚市の魅力的な街並みづくりに貢献することを念頭に置いている。
「GLP平塚Ⅱ・Ⅲ」は4層のボックス型でECや流通加工ニーズなどさまざまな業種に対応できるハイブリッド型施設として開発。入居対象業種としてはECに加えて3PL事業者のほか食品、日用品、飲料など多様な業種に適応する仕様を採用する。
「GLP平塚Ⅱ・Ⅲ」は東名高速道路の厚木南ICから約1・5キロメートル、圏央道の寒川北ICより約4・0キロメートルに位置。首都圏を含む広域配送が可能な立地が強み。周辺には物流関連会社が多く、そうした企業と連携したサプライチェーンの効率化も期待できる。
路線バスの運行本数が豊富なのに加えて、施設周辺は住宅地や大規模商業施設が複数あることから地域住民が集まりやすく、雇用確保の点からも優位性を持つとみている。
「GLP平塚Ⅱ・Ⅲ」の完成イメージと配置(日本GLPプレスリリースより引用)
(藤原秀行)