県トラック協会やJA全農秋田などと連携、長距離輸送を分離し拘束時間短縮図る
Hacobuは9月7日、秋田県トラック協会と連携し、今年11月7~13日に首都圏の市場向け青果物の物流効率化に関する実証実験を行うと発表した。
秋田県ではトラックドライバー不足などを踏まえ、同協会と県、全国農業協同組合連合会(JA全農)秋田県本部、地元運送会社などが2019年、「秋田の未来の物流を考える協議会」を立ち上げ、物流の窮状を救うための取り組みを検討。Hacobuも協力している。首都圏向けの長距離輸送はトラックドライバーの拘束時間が長くなる傾向にあり、働き方改革の観点から対応を迫られている。
実験はJA全農秋田県本部の協力を得て、青果物の首都圏輸送のハブ拠点(中継点)を設け、集荷輸送と幹線輸送を分離。具体的には、秋田県内のJA集出荷拠点で青果物を集荷しハブ拠点まで輸送する車両と、ハブ拠点から首都圏への幹線輸送を行う車両を分け、ドライバーの長時間労働を回避する。併せて、秋田県内の集荷ルートを見直し、集荷車両台数の削減を図る。
HacobuはITを活用した物流業務効率化支援のアプリケーション群「MOVO(ムーボ)」が多くの物流事業者に使われている点を評価され、実証実験コンサルタントの立場で参加。アプリケーションを生かして車両の経路、位置情報、運行時間を把握し、最適なルートの構築、実績管理を行い輸送の効率化をサポートする計画。今後はシステムやハブ拠点の運用構築のための現地視察などを実施する予定。
実験には国土交通省も「ホワイト物流」推進運動を展開している立場から、アドバイザリーボードとして参加する。
実験の概要(Hacobu提供)
(藤原秀行)※写真はイメージ