日本GLP、千葉・流山で巨大物流施設群「アルファリンク」の1棟完成

日本GLP、千葉・流山で巨大物流施設群「アルファリンク」の1棟完成

15・5万平方メートル、佐川や山九など15社入居決定

日本GLPは9月16日、千葉県流山市で進めている、先進機能を持つ大規模な物流施設を同一エリアで複数開発する独自プロジェクト「ALFALINK」(アルファリンク)シリーズの一環となる「GLP ALFALINK流山8」の竣工式を開催した。

流山市では既に完成、稼働している物流施設3棟の名称を変更した分も含めてプロジェクト全体で8棟を運営する計画。総延べ床面積は90万平方メートルを超える見通し。「流山8」はALFALINKブランドを冠して開発を始めたものとしては初の案件となる。

「流山8」は6万9598平方メートルの敷地内に免震構造の地上4階建て、延べ床面積15万5093平方メートルの物流施設を建設した。8棟の中では2023年1月完成予定の「GLP ALFALINK流山5」(16万6000平方メートル)に次ぐ規模。現時点で佐川急便や山九、GBtechnology、コミネ、ナガセテクノサービスなど15社の入居が決定、賃貸スペース全体の約8割が埋まっているという。



「流山8」の外観と俯瞰(日本GLPプレスリリースより引用)


隣接地では「GLP ALFALINK流山」の4~7の工事が進められている。全棟が完成すると「一大物流タウン」が出来上がる見通し

交流広場を設置、ランニングコースも

ALFALINKは価値・事業創造の拠点となる「Open Hub」、サプライチェーンの多様な機能に対応する「Integrated Chain」、最先端の技術を生かす「Shared Solution」を柱のコンセプトに掲げている。「流山8」はOpenHubの概念に基づき、施設の従業員や地域住民が気軽に利用可能な交流広場「ALCO Park(アルコパーク)」を敷地内に整備し、イベントなどを開催できるよう配慮している。

併せて、1階にはベーカリーカフェ「カフェ・ド・クリエ」、レストラン、カフェテリアを設置。ランニングコースも設け、緑が多い流山市の環境と調和を取っている。


1階の「カフェ・ド・クリエ」


ALCO Park



緑が多い施設前の空間

Integrated Chainとしては、商品企画から配送まで「流山8」1カ所で統合して展開できるよう、佐川のターミナル機能を導入。複数企業のオペレーションを効率的に行えるようにしている。併せて、工場用途としても使えるようにするなど、多機能を備えている。

Shared Solutionでは人材派遣会社2社(SGフィルダーとバイトレ)がオフィスを構えており、入居企業の労働力確保をサポート。託児所の開設も視野に入れている。

BCP(企業継続計画)対応では、免震装置のほか、非常用発電機を整備。再生可能エネルギーで生み出した「グリーン電力」の利用など環境負荷低減に努め、LEED認証のゴールドを取得する予定。地元の流山市と佐川の3者間で災害協定を締結しており、災害発生時は近隣住民が避難所として「流山8」などを使うことが可能。

現地で記者会見した日本GLPの帖佐義之社長は「大規模多機能施設ならではの革新的な物流ソリューションと新たな価値をさらに提供していきたい。地域や人、企業とともに成長できる施設として街づくりに貢献する」と強調。「流山8」は2021年中に満床となる見通しを示した。

日本GLPは流山と併せて、神奈川県相模原市でも「ALFALINK相模原」として4棟、総延べ床面積67万平方メートル超を建設する予定。第3弾は大阪府茨木市で2023年に着工、3棟を整備する計画で、延べ床面積はトータルで甲子園球場8個分に相当する約32万平方メートルを想定している。


施設内の休憩スペース


敷地内にバス停を設置


会議室を提供


入居企業向けワーキングスペースを整備


屋上の太陽光発電設備

(藤原秀行)

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