事業者に場所提供する「オンサイトPPA」採用、千葉・流山に続き埼玉・三郷でも開始
大和ハウス工業は10月1日、自社で開発するマルチテナント型物流施設の屋上に太陽光発電設備を順次導入すると発表した。企業が発電事業者に建物の屋上などを発電設備の設置場所として提供し、発電事業者は運用・保守を担いながら現地で生み出した電力を企業に供給する「オンサイトPPA」の形態を採用する。
同社は政府が2050年までに温室効果ガスの国内排出量を実質的にゼロとする「カーボンニュートラル」を目指す方針を打ち出したのを踏まえ、事業活動に伴う温室効果ガス排出を30年度までに15年度実績比で50%減らすことなどを目標に設定している。
オンサイトPPAを活用し、発電した電力は入居しているテナント企業に提供。同社と入居テナント企業が連携してカーボンニュートラル達成に取り組む。
今年5月には千葉県流山市の「DPL流山Ⅲ」の屋上8010平方メートルに、発電能力が1・07メガワットの太陽光発電設備を導入。入居テナント企業から好評を得ているため、埼玉県三郷市の「DPL三郷Ⅱ」にも同規模の設備を取り入れ、10月1日に電力使用を始める。
「DPL三郷Ⅱ」に設置したオンサイトPPAの太陽光発電設備(大和ハウス工業提供)
(藤原秀行)