ビジネス書評・本棚からひとつかみ『サルたちの狂宴(上・下)』

ビジネス書評・本棚からひとつかみ『サルたちの狂宴(上・下)』

(アントニオ・ガルシア・マルティネス著、早川書房)

 米国で金融からIT業界に転じた著者が自身の歩みをシニカルに回顧した“シリコンバレー苦闘記”。起業仲間と意見が対立し、嘘も駆使して資金調達に奔走し、IT大手から訴えられ…と荒波が絶え間なく押し寄せる。フェイスブック移籍後は強烈なキャラクターの経営陣に翻弄される日々。スタートアップの関係者が織りなす、時に嫉妬やねたみ丸出しの泥臭い人間模様がたまらなく面白い。(上・下とも1900円)

(藤原秀行)

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