デカルト・データマイン調査、玩具・運動具やプラスチックなど好調
米調査機関デカルト・データマインが11月12日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、10月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比2・8%増の182万4724TEU(20フィートコンテナ換算)だった。
前年実績を上回ったのは16カ月連続で、10月単月の実績としては過去最多を更新。総じて新型コロナウイルスの感染拡大による貿易不振から脱却、復調している。
10月の実績を上位10カ国・地域別に見ると、トップの中国は5・3%増の118万1362TEUで、17カ月連続のプラスを記録。
2位の韓国は11・8%減の16万1809TEU、3位の台湾は22・4%増の10万2813TEU、4位のベトナムは19・8%減の9万9165TEU。プラスとなったのは6カ国・地域だった。
日本は海外トランシップ分の増加に伴い直航分が縮小した影響で24・9%減の2万7014TEUとなり、最下位だった。
主要品目別では、トップの家具類が22・4%減、3位の機械類が12・3%減、4位の電子電機が6・4%減と、いずれもASEAN(東南アジア諸国連合)発の落ち込みが影響した。
半面、2位の玩具・運動具は歳末に向け11・3%増と好調で、プラスチック(4・8%増)や自動車関連(5・9%増)も好調だった。
一方、米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の9月分は10・6%減の41万8481TEUで、4カ月連続のマイナスだった。中国向けは22・6%減の13万2985TEU、日本向けは0・4%減の5万2365TEUなど、8カ国・地域向けが落ち込んだ。
(藤原秀行)