ヤマト・樫本常務執行役員、配送へのEV導入「メーカーともいろんな形で模索」

ヤマト・樫本常務執行役員、配送へのEV導入「メーカーともいろんな形で模索」

温室効果ガス排出削減へ台車や自転車利用なども促進

ヤマトホールディングスは11月12日、2021年9月中間連結決算の電話会見を行った。

樫本敦司常務執行役員(財務・IR統括担当)は、グループの目標として掲げている50年の温室効果ガス排出実質ゼロの達成に向け、排出量がより少ない配送車両への切り替え、台車や自転車など温室効果ガスを出さない集配方法の導入、再生可能エネルギー由来の電力利用といった施策を促進する方針を重ねて表明した。

その前段として、23年度までの排出量を20年度から10%減らすことを目指す方針をあらためて表明。配送でのEV(電気自動車)の活用については「いろんなアイデアがあり、メーカーともいろんな形で模索している」と説明した。

傘下のヤマト運輸は19年、ドイツのDHLグループ傘下のベンチャー企業ストリートスクーターと共同開発した小型商用EVトラックを20年から首都圏で500台導入する方針を発表。ただ、その後は具体的な配備の進捗が明らかになっていない。ヤマト運輸は30年までにEV5000台を導入する計画を打ち出しており、目標達成には追加策を推進する必要がある。

樫本氏はまた、コロナ禍に伴うeコマース利用拡大で小口荷物の取り扱いが増えていることに関し「EC需要は裾野拡大が定着し、一時的ではなく安定的な需要増につながっている」との見方を示した。

(藤原秀行)

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