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賃貸物流施設、21年下半期も賃料上昇傾向続く

賃貸物流施設、21年下半期も賃料上昇傾向続く

米C&Wリポート、首都圏の空室率は今後2年間5%以下で推移と予想

米不動産サービス大手クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)は1月18日、2021年下半期(7~12月)の賃貸物流施設市場に関するリポートを公表した。

輸入貨物の遅延などサプライチェーンが混乱していることに関し、新型コロナウイルスの感染拡大などの影響で「少なくとも22年上半期以降までは続く」と予想。半面、EC利用の伸びに伴う物流施設の需要が引き続き市場全体を牽引していくことなどから、今後2年間の首都圏の空室率は5%以下で推移するとの前向きな見方を明らかにした。

千葉・流山は57.4万平方メートル供給へ

リポートは、サプライチェーンが前年からほぼ2倍の水準へ上昇した原油価格、コンテナ不足、頻繁化する異常気象を受け、世界規模で混乱しており、特に国際海運と空運の輸送価格高騰を長期化させていると指摘。国内でもコロナ感染者が増えていることに懸念を示した。

一方、日本のEC市場はオーストラリア(9.4%)、米国(14.0%)、中国(24.9%)、韓国(25.9%) と比べて成長率は低いものの、継続して伸長していると解説。EC化率は生活家電や衣類、生活雑貨・家具が成熟しつつあるものの、食料品はまだ拡大の余地があり、「今後は巨大事業者のオンライン・プラットフォームの拡大や様々なオンライン小売専門店(オイシック ス・ラ・大地など)の新規参入の増加により、eコマース分野による全体的な物流スペース需要が引き続き市場を牽引していく」と推察した。

賃貸物流施設市場の空室率はおおむね2%前後にとどまっていると解説。消費地に近接する最新鋭の物流施設の新規供給増加を受けて、引き続き賃料が上昇傾向にあることに言及した。

平均の想定成約賃料は東京湾岸が前年同期比4.2%増の7500円、圏央道茨城は3.1%増の3300円、神奈川内陸で2.2%増の4600円。大阪圏もエリア平均で0.8%増、特に大阪内陸は2.3%増の4500円と上昇が鮮明になっていると報告した。

21年下半期最大の面積供給となった国道16号沿線は大和ハウス工業の「DPL流山IV」や日本GLPの「GLP ALFALINK流山8」などが竣工し、EC関連テナントの入居が目立っていると言及。特に流山エリアは大型物流施設が集積しつつあり、今後2年間で5棟、総延べ床面積約17.4万坪(約57.4万平方メートル)の供給が予定されているという。

このため、「流山(国道16号沿線)の空室率は一時的な上昇が予想されるが、深刻な労働力不足に対処できる将来人口の増加、若い人口構成、都心にアクセスしやすい立地環境などの構造的優位性から、エリアの空室面積も徐々に吸収されていく」と予測。大量供給が続いても首都圏全体として空室率は大きく上昇しないとのスタンスを見せた。

(藤原秀行)

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