コロナのオミクロン型感染拡大響く
帝国データバンク(TDB)が2月4日発表した1月の景気動向調査結果によると、景況感を示す業種別の景気DIは「運輸・倉庫」が37.7で、昨年12月の前回調査から2.6ポイント下がった。前月から低下したのは2021年9月以来、4カ月ぶり。
新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の感染者数が全国規模で急増していることが、回復傾向にあった景況感に冷や水を浴びせたようだ。
全業種ベースの景気DIも昨年12月から2.7ポイント下がって41.2となり、5カ月続けてぶりに悪化した。10業界のうち9業界、51業種中47業種で前月より景気DIが低下した。原材料価格の高騰が続いていることも影響しているとみられる。
TDBは今後について「一時的な落ち込み後に緩やかな回復が見込まれるものの、下振れリスクの動向に注視する必要がある」と展望した。
運輸・倉庫業のコメントでは、先行きに対し「電子部品業界の部品不足が解消してくれば、良い方向へ向かう」(普通倉庫)、「物不足と、燃料費および尿素水を含む諸費用の継続的上昇、半導体および部品不足による工場稼動の減少(が懸念される)」(一般貨物自動車運送)といった声が聞かれた。
調査は1月18~31日にインターネット経由で実施、全国の1万1981社が有効回答を寄せた。回答率は49.8%。運輸・倉庫業は549社が調査に参加した。
(藤原秀行)