KDDIグループと野村不動産、大規模マンションでロボット配送の実証実験

KDDIグループと野村不動産、大規模マンションでロボット配送の実証実験

ECサイトで購入の商品を各階や住戸へ、約150品目想定

KDDI総合研究所と野村不動産ホールディングスは2月24日、大規模マンションの住民を対象に、ロボットを用いた商品配送に関する実証実験を2月28日から段階的に開始すると発表した。

実験は横浜市の「プラウドシティ日吉」で実施。居住者が街区内にある地域密着型商業施設ソコラ日吉内の店舗で取り扱う商品を実験用ECサイトから購入すると、その商品は配送スタッフまたは配送ロボットが各階または各住戸まで届ける。

安価な配送料金設定と、専属スタッフやロボットを組み合わせた配送を駆使して、1品からでも気兼ねなく注文ができる環境を実現。飲食料品の予想外の不足、忙しい朝食夜食時の総菜・おつまみの追加など、いざというときに頼れる便利な解決手法を提供するのが狙い。新しいライフスタイルを提案し、マンション居住者の満足度を高め、マンション自体の価値向上も狙う。

※以下、プレスリリースより引用(一部、編集部で修正)

フェーズ1:スタッフによる配送

実施時期 2022年2月28日〜3月28日
実施時間 午前9時〜午後10時(最終注文受付:午後9時30分)
場所 プラウドシティ日吉Ⅰ・Ⅱ、ソコラ日吉の敷地内
対象者 プラウドシティ日吉Ⅰ・Ⅱ居住者のうち、最大35世帯※事前の申し込みが必要
取り扱い商品 ビオセボン日吉店で扱う飲食料品を主とした約150品目(予定)

フェーズ2:スタッフとロボットを組み合わせた配送

実施時期 2022年5月〜6月(予定)
実施時間 未定
場所 プラウドシティ日吉Ⅰ・Ⅱ、ソコラ日吉の敷地内(予定)
対象者 プラウドシティ日吉Ⅰ・Ⅱ居住者※事前の申し込みが必要・2022年4月から募集開始予定。
取り扱い商品 飲食料品を主とした約150品目(予定)

各社の役割と実証実験を通じて目指すもの

実証実験では、KDDI 総合研究所がこれまで培ってきたロボット配送技術の提供とECサイトの構築を行い、野村不動産HDはグループとして、プラウドシティ日吉居住者や入居テナントの協力の下、運営する地域密着型商業施設ソコラ日吉を実証実験の場として提供する。

これらに加えて、エリアマネジメント組織の一般社団法人ACTO日吉によりプラウドシティ日吉居住者を含む地域住民の理解・協力を得ながら、ロボット配送技術に係る実施設での稼働可能性や対象者の利用実態・反応を見極め、ロボットによる配送技術の確立、ひいては安全・安心かつ便利な街づくりのモデルケース構築に資するよう目指す。

KDDI 総合研究所は「買い物の負担を無くし、自分の時間が増える未来」の実現を目指した研究開発を進め、その一環としてロボットによる配送技術(ライフデリバリー)の確立に努めている。ライフデリバリーでは、これまでに2030年を見据えた新たなライフスタイルを提案する研究拠点「KDDI research atelier」において、所員を対象としたロボットによる配送実験を実施していた。

今回、プラウドシティ日吉で行う本実証実験を通じ、生活者の実生活に即した形で新しいライフスタイルの仮説検証に取り組むとともに、これまで培ったロボット配送技術の実用性および事業化の可能性を見極める。

野村不動産グループは同実証実験を通じて、利便性の高いサービスを通じた住宅居住者への新たな価値提供、デジタルを活用した配送技術・枠組みを通じた商業施設入居テナントに対する販促支援サービスの提供を目指す。

また、住宅・商業にとどまらず、グループで運営するサービス付き高齢者住宅への商品配送可能性やニーズの把握、さらにはロボットを活用したコミュニティ育成などさまざまな可能性を模索し、デジタルテクノロジーを活用した付加価値提供として今後の大規模複合開発物件など、グループ内におけるさまざまな応用展開を目指す。

(画像はプレスリリースより引用)
(ロジビズ・オンライン編集部)

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