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セイノーHDやエアロネクストなどが新潟・阿賀町でドローン配送実験、国内初の高速道路横断する目視外飛行

セイノーHDやエアロネクストなどが新潟・阿賀町でドローン配送実験、国内初の高速道路横断する目視外飛行

処方医薬品を取り扱い、22年度中の実用化目指す

セイノーホールディングス(HD)とエアロネクスト、KDDI、ACSLは3月16日、新潟県阿賀町でドローンなどを組み合わせて地域の物流機能を維持する「SkyHub(スカイハブ)」の実用化に向け、ドローン配送の実証実験を3月18日まで実施すると発表した。

診療所や薬局と連携し、薬局から診療とオンライン服薬指導を終えた患者が滞在している診療所まで、処方医薬品を想定した荷物配送を実施。併せて、買い物弱者を⽀援するため、地元スーパーからの日用品配送も行う。3月12日に実験をスタートしている。

各社は中山間地域や特別豪雪地域でドローン物流を早期に実用化させたい考え。


阿賀野川上空を飛行する物流専用ドローン(阿賀町鹿瀬地区)


物流専用ドローンを前に、撮影に応じる(右から)ACSL・鷲谷聡之社長兼COO(最高執行責任者)、KDDI・博野雅文事業創造本部ビジネス開発部ドローン事業推進Gリーダー、阿賀町・神田一秋町長、エアロネクスト・田路圭輔代表取締役CEO(最高経営責任者)、セイノーHD・河合秀治執行役員

薬局から2カ所の診療所へのルートは、ともに無人地帯で補助者を置かずに目視外飛行する「レベル3」に該当。そのうち1つは磐越自動車道を横断する。物資輸送を目的としたレベル3飛行で高速道路を横断するのは国内で初めてという。

機体はACSLとエアロネクストが共同で開発した物流専用ドローンを使用。KDDIのスマートドローンツールズ*3に接続して運航します。

今回の実証実験は阿賀町が採択された総務省の「令和3年度 過疎地域持続的発展支援交付金事業」を活用して実施。実際の配送はエアロネクスト子会社のNEXT DELIVERYが担う。

阿賀町の中心部から離れた地域での医療環境は3カ所の町診療所の開設および県立病院と診療所が連携した訪問診療を行っているが、このうち2カ所の診療所には薬局が併設されておらず、処方医薬品受取りのために5キロメートル以上離れた町中心部の薬局まで行く必要がある。また、広範囲に点在する集落への訪問診療では、医師などが持参していない医薬品は20キロメートル以上先の薬局まで受け取りに行かなければならず、高齢者にとっては大きな負担となっている。

阿賀町2地域(鹿瀬地域、上川地域)で、かりん薬局を日用品などをストックしておく仮設の「ドローンデポ」に、鹿瀬診療所と上川診療所をドローンが運んだ荷物を受け取る仮設の「ドローンスタンド」にそれぞれ活用。まず鹿瀬診療所で診察を受け、さらにオンライン服薬指導を済ませた患者に、かりん薬局から処方薬(今回は模倣したもの)をドローン飛行で片道約7.5キロメートルを約13分で届けた。

セイノーHDとエアロネクストは2022年度を目標に、過疎地域の課題解決を目指す新スマート物流の構築に向け、各社の荷物などを集約化するドローンデポとドローンの着陸地点となる複数のドローンスタンドを町内に設置し、地上配送と将来のドローン配送を想定した買い物代行サービスから開始することを想定している。


タブレットでオンライン服薬指導を受ける患者


鹿瀬診療所に処方薬(模擬)を届けて飛び去る物流専用ドローン(阿賀町鹿瀬地区)


ドローンで届いた処方薬(模擬)を確認(鹿瀬診療所前)


KDDIのスマートドローンツールズに接続したフライトオペレーションシステムの画面(磐越自動車道横断時)

(藤原秀行)※写真はいずれも各社提供

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