商船三井、シンガポール初のメンブレン型LNG燃料供給船でバンカリング実施

商船三井、シンガポール初のメンブレン型LNG燃料供給船でバンカリング実施

低炭素燃料普及を促進

商船三井は2月20日、自社で保有し、シンガポール政府系投資会社テマセク・ホールディングス傘下でエネルギー事業を手掛けるPavilion Energy(パビリオン・エナジー)の100%子会社Pavilion LNG Bunker I(パビリオン・エルエヌジー・バンカー・ワン)に用船しているLNG(液化天然ガス)燃料供給船「Brassavola(ブラッサボラ)」が2月16日、シンガポール港で大型LNG燃料バルカーへ竣工後初となるLNGバンカリング(供給)を実施したと発表した。


(写真提供・Pavilion Energy Singapore 商船三井より)

1月にシンガポールの油田掘削装置大手Seatrium(シートリウム、旧Sembcorp Maritime)で竣工した本船は、最先端技術・環境性能を搭載したシンガポール初のメンブレン型(タンクの内部を薄くてしわがあるステンレス鋼のメンブレンで覆い、低温を維持してガスの膨張分を吸収する)LNG燃料供給船。

重油よりCO₂を25~30%削減できる上、SOx(硫黄酸化物)やNOx(窒素酸化物)も排出量を大きく減らせるLNGを燃料とする船舶への関心が高まる中、LNG燃料供給船は普及を促進するものと位置付けられる。

商船三井グループは本船を含めて3隻のLNG燃料供給船を保有しており、それぞれ世界の主要補油拠点で低炭素燃料のLNG燃料供給を担っている。

(藤原秀行)

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