ASEANで事業拡大目指す
ニチレイロジグループ本社は4月15日、マレーシアで低温物流事業を手掛けるLitt Tatt Enterprise Sdn.Bhd.、Litt Tatt Distribution Sdn.Bhd.の2社の発行済み株式約49%を取得する契約を締結したと発表した。東南アジア諸国連合(ASEAN)エリアで低温物流事業を拡大していく地盤を築きたい考え。
特別目的会社(SPC)のNL Litt Tatt Group Sdn.Bhd.をLitt Tatt2社旧株主の資産管理会社が設立し、NL Litt TattがLitt Tatt2社の株式を100%取得。ニチレイロジはNL Litt Tattの株式を約49%取得する形でLitt Tatt2社に資本参加する。
出資の完了は今年6月末ごろを見込む。具体的な出資額は開示していない。
Litt Tattはマレーシア国内に計6カ所の倉庫と配送拠点、約190台の自社車両を展開。輸配送事業を中心に、幅広い顧客と長期的なパートナーシップを構築し、現地で有力の低温物流事業者となっている。
ニチレイロジはマレーシアで低温物流事業を展開するNL COLD CHAIN NETWORK(M)SDN. BHD.に2018年から出資しており、さらなる事業拡大に向けた保管運送一体サービスの提供を目指してきた。自社車両を活用したきめ細かな配送を得意とするLitt Tattは、豊富な保管キャパシティを有するNLCCNとの事業上の親和性が高く、共同配送による積載率向上や倉庫拠点の共同利用など、お互いの強みを活かした相乗効果が期待できると判断した。
出資に関する契約を締結した各社。前列右側がニチレイロジの梅澤一彦社長(ニチレイロジプレスリリースより引用)
(藤原秀行)