2棟で2万㎡、23年中の竣工見込む
イオンモールは5月12日、カンボジアのグループ企業イオンモール カンボジアの物流を担うイオンモールカンボジアロジプラスが新たに取り組む物流事業の拠点として「シアヌークビル物流センター」を開発すると発表した。2023年度の稼働を目指す。
同センターはカンボジア政府が日本政府、JICA(国際協力機構)の技術協力を得て推進している自由貿易港構想の実現に向け、今年1月に許認可を取得、実証事業を行う拠点として、非居住者在庫による国際VMI(ベンダーによる在庫管理)サービスなどを提供、各企業の物流課題を解決することを想定している。
2棟を整備し、トータルで建築面積は約2万平方メートルを計画。第1期、第2期ともに2023年中に完成する予定だ。
同センターはカンボジア最大の貨物取引量を有するシアヌークビル港に隣接する経済特区内に立地。同港で建設予定のコンテナターミナル(第1期2025年完成予定)への好アクセスが望める区画に建設する。
同港は国内唯一の「深海港」で、昨今の経済成長に伴う貨物量増加に加え、隣国ミャンマーの政情不安を受けて各企業が代替の進出先として有望視するなど、新たなASEAN(東南アジア諸国連合)ハブの可能性を秘めている。
首都プノンペンと同エリアを結ぶ高速道路が今年7月に開業する予定で、開通後の車による所要時間は現状の約6時間から半分以下の約2.5時間に短縮される見込み。加速度的に成長する同国における重要な物流拠点となる公算が大きい。
太陽光発電設備の導入や壁面緑化、LED照明設備などを進め、環境負荷の低い物流センターにすることを目指す。
物流センター概要
所在地:カンボジア王国シアヌーク州シアヌークビル港経済特区内
敷地面積:約30,000m²
建築面積:約20,000m²
開業予定日:第1期全天候型倉庫2023年2月 / 第2期スケルトン拡張型倉庫2023年6月
現地での起工式の様子(左)と完成イメージ(イオンモールプレスリリースより引用)
(藤原秀行)