パレット標準化、新規利用事業者には「T11型」採用を推奨

パレット標準化、新規利用事業者には「T11型」採用を推奨

官民物流懇談会の分科会が意見の中間とりまとめ公表

政府は6月27日、物流業界の生産性向上へ機器や設備、業務手順などの標準化を推進する方策を協議する「官民物流標準化懇談会」(座長・根本敏則敬愛大教授)の下部組織で、パレットなど物流機器の標準化を議論する「パレット標準化推進分科会」(同・味水佑毅流通経済大流通情報学部教授)による意見の中間とりまとめを公表した。

パレット標準化の定義として「標準規格のパレットを標準化された方法で運用すること(ユニットロード化・一貫パレチゼーション)を通じ、パレット化可能な全ての荷物の効率的な輸送・保管を実現すること」と設定。具体的なパレット標準化の対象範囲は、発荷主となる国内の物流施設や工場から、着荷主となる卸売業などが構える物流施設までの過程と記した。

また、これからパレット化を図る事業者に対しては、国内で全生産数量の3割超を占め、最も使われている平面サイズで1100ミリメートル×1100ミリメートルの「T11型」のパレットを採用するよう推奨。ただ、商品特性などによっては別のタイプを利用することもあり得るとの姿勢を示した。

分科会は今後、パレットの利用実態に関する調査を継続し、既にパレットを使っている事業者も含め、高さや強度などの「規格」と、パレットが関係者間で何度も循環して使われる仕組みを確立する「運用」の両面で標準化の具体的な内容を協議。2023年度下半期中の最終とりまとめを目指す。

(藤原秀行)

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