円滑に異なるフロア移動可能に
東芝エレベータは6月30日、クラウドを介したデータ通信によるエレベーターとロボットの連携機能を開発し、実証実験を行ったと発表した。
汎用性の高いクラウドを活用することにより、エレベーターがロボットをはじめ様々な機器と容易に連携できるため、建物内のより充実したサービスへの活用が可能になると見込む。
実験はZMPのロボットクラウド管理システム「ROBO-HI(ロボハイ)」と、エレベーターのクラウド間をデータ通信で連携させ、同社製ロボット「PATORO (パトロ)」からの信号で人の手を介さずにエレベーターの目的階を選択。エレベーターの到着を確認して乗り込み、目的フロアへ移動した後、エレベーターを降車、降車終了する一連の動作を無事に行えることを確認した。
昨今、労働者不足や作業者の高齢化といった社会課題を背景として、オフィスビルや商業施設におけるサービスロボットを活用した警備や清掃、自動配送などのニーズが高まっている。東芝エレベータは実験結果の分析を基に、建物の運用・管理の高度化・効率化といったサービス向上のため、汎用性が高いクラウドの研究・開発の取り組みを加速させる。
実証実験(イメージ)。クラウドからの信号を受けてエレベーターに乗り込むロボット(東芝エレベータ提供)
(藤原秀行)