佐川とJAL、JR貨物がトライアスロン大会の自転車輸送などでCO2排出9割削減へ

佐川とJAL、JR貨物がトライアスロン大会の自転車輸送などでCO2排出9割削減へ

鉄道貨物など組み合わせ、競技の「グリーン運営」サポート

SGホールディングスは7月6日、滋賀県守山市の「平和とサステナブル」をテーマにしたトライアスロン大会「LAKE BIWA TRIATHLON IN MORIYAMA THE 2nd ANNUAL」で、守山市と佐川急便、日本航空(JAL)、JR貨物が連携してCO2排出を約9割抑制する輸送方法を採用、出場する選手の自転車などのトライアル輸送を実施していると発表した。


鉄道コンテナ輸送


JAL所有の自転車輸送専用コンテナ「SBCON(Smart Bicycle Container)」


EVトラック

今回のトライアル輸送はサステナブルツーリズムの観点から、トライアスロン大会へ参加する一部選手の自転車などの手荷物を対象に、鉄道コンテナを活用した輸送を実施する。長距離輸送に伴い発生するCO2排出量を抑え、グリーンな大会運営への貢献を図る。

佐川急便営業所と東京貨物ターミナル駅間の輸送にEV(電気自動車)トラックを使用し、CO2排出量を実質ゼロにする。併せて、鉄道コンテナ輸送を採用し、鉄道輸送に伴うCO2はJR貨物としては初めて、滋賀県の森林由来のJ-クレジット(排出権)を使って相殺する。

さらに、自転車を梱包するボックスは繰り返し利用が可能なJAL所有の自転車輸送専用コンテナ「SBCON」を利用し、梱包資材から発生する廃棄物の削減につなげる。

各者は輸送中のCO2排出量をトラック輸送に比べて91.4%(約45.04キログラム)削減できるほか、SBCON使用による段ボールの梱包資材も畳約15畳分の約23~28平方メートル減らせると見込む。

トライアルの概要
EVトラック輸送区間:佐川急便営業所(東京都江東区新砂)~東京貨物ターミナル駅(東京都品川区八潮)
鉄道輸送区間:東京貨物ターミナル駅~京都貨物駅(京都市下京区梅小路頭町)
トラック輸送区間:京都貨物駅~ホテル(滋賀県守山市今浜町)

実施期間
往路:2022年6月26日~7月1日
復路:2022年7月3日~7月9日

運用フロー
(1)東京都江東区にある佐川急便の営業所にトライアスロン参加者が自転車等を持ち込み
(2)JALが所有するSBCONに自転車を分解して収納
(3)自転車が収納されたSBCONをEVトラックに積み込み
(4)鉄道コンテナへ積み込み
 分解をしない状態の自転車輸送についても検証するため、東京貨物ターミナル駅に参加者が自転車を持ち込み、当該鉄道コンテナに分解なしの状態でも追加積載予定
(5)貨物列車へ積載が完了したコンテナは東京貨物ターミナル駅から京都貨物駅に鉄道輸送
(6)京都貨物駅で佐川急便が手配するトラックに積み替え、参加者が宿泊するホテルまで輸送
(7)復路については逆の手順で東京都江東区まで輸送を実施


実施イメージ(いずれも各者提供)

(藤原秀行)

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