グループ全体の発電規模52メガワットの早期達成目指す
ESRは7月11日、自社が開発・運営する物流施設を使い、自家消費型太陽光発電所を稼働させる取り組みを本格的に始めたと発表した。
このほど、大阪府藤井寺市の「レッドウッド藤井寺ディストリビューションセンター(DC)」と埼玉県久喜市の「ESR久喜DC」でスタートした。
レッドウッド藤井寺DC
ESR久喜DC
これまでにも、2013年に竣工した同社の国内物流施設第1号の「レッドウッド原木ディストリビューションセンター1」(千葉県市川市、13年売却済み)以降、物流施設の建物屋上に太陽光パネルの設置を進め、再生可能エネルギーの発電とFIT(固定価格買取制度)を利用した売電を積極的に手掛けてきた。
今後はFITからの制度移行を見据え、自家消費型太陽光発電所を展開する方針。21年6月に「ESR市川DC」(千葉県市川市)でテナント企業へ電力供給を開始しており、21年8月に「レッドウッド藤井寺DC」、同12月に「ESR久喜DC」、22年7月に「ESR野田DC」(千葉県野田市)と「ESR守谷DC」(茨城県守谷市)でそれぞれ稼働を始めた。
22年中に「ESR茅ケ崎DC」(神奈川県茅ケ崎市)、「ESR弥富木曽岬DC」(三重県桑名郡)などで順次、自家消費型太陽光発電所の運営を始める計画。
ESRは自家消費型太陽光発電所で生み出した電力の環境価値を「グリーン電力証書」の形にして売却。テナント企業などが購入することで、再生可能エネルギーの利用による温室効果ガスの排出権を得たものとして使えるようにする。
グリーン電力証書発行システムのスキーム
ESRは本GE証書発行システムを次世代に向けた再生可能エネルギー事業と位置付け、テナント企業を中心に訴求し、各企業のCO2排出量削減の目標達成をサポートする方針。環境付加価値の提供による収入は、自家消費発電設備の運営・拡大に活用していく予定だ。
既にロードマップで定めている、グループ全体の発電規模52メガワットの早期達成を目指し、自家消費型太陽光発電システムの設置を進め、CO2削減、環境改善へ積極的に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献する。
グループの発電状況(いずれもプレスリリースより引用)
(藤原秀行)