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【現地取材】現役学生、ビールの需要予測や安定供給にチャレンジ

【現地取材】現役学生、ビールの需要予測や安定供給にチャレンジ

サッポログループと東京理科大、産学連携の物流教育プログラム開催

サッポロホールディングス(HD)は7月14日、東京都渋谷区恵比寿のサッポロHD本社大講堂で、グループの物流領域に関する社内大学「サッポロロジスティクス★人づくり大学」(ロジ大)と東京理科大学が連携し、同大の現役学生が物流実務を疑似体験する教育プログラムを開催した。サッポロHDのほか、サッポロビールやグループの物流を担っているサッポログループ物流の担当者らが中心となり、プログラムを展開した。

将来の社会を担う学生たちに物流の重要性と醍醐味を体験してもらうとともに、ロジ大メンバーにも若い人と交流することで刺激を与えるのが狙い。参加した学生はロジ大メンバーらと議論しながら、実際のビール製品の需要予測と供給計画の策定にチャレンジ。突発事態にも冷静かつ迅速に対応し、製品の供給を滞らせないようにすることの難しさと社会的意義の大きさを体験した。

サッポロHDグループと東京理科大はこれまでにも教育プログラムを開催してきたが、実際に物流業務を疑似体験できる機会を提供したのは今回が初めて。学生からは「物流の重要さを実感できた」などと教育プログラムの意義を評価する声が聞かれた。


教育プログラムの会場

需給ひっ迫受け、トラック手配や代替製品調達を検討

教育プログラムは6月30日と7月14日の2回にわたって実施。このうち6月30日は東京理科大キャンパスでサッポログループ物流の社員が日々の業務改革の取り組みなどを講義した。7月14日は東京理科大の学生15人とロジ大メンバー15人が参加。5人ずつ6チームに分かれ、サッポロビールHDやサッポロビール、サッポログループ物流の社員らも運営をサポートした。

冒頭、サッポロビールのSCM担当者らが、ビールの通常品に関し、サッポロHDグループで需要予測は週単位で3カ月先まで、生産計画も3カ月先まで作成するなど、需給調整の精度向上に注力していることを説明。

その上で、個々の参加者への課題として、工場の需要予測担当者になったと設定。ビールを搬送のために景品付きで発売した場合、景品を付けない通常品の売り上げ数量がどうなるかを予測してもらった。


売り上げ数量を予測し合う参加者たち

さらに、グループごとの課題として、名古屋工場のみで製造、全国へ転送しているロングセラーの「第3のビール」製品に関し、あるスーパーが大量に注文したため、特定の日に名古屋からの出荷が通常よりも大幅に上振れし、需給がひっ迫することが判明したと仮定。グループは名古屋を含む東海・北陸エリア担当と、別の工場がある千葉の地域担当に分かれ、それぞれ情報を交換しながら、トラックをどのエリアで何台手配し、どこから追加で製品を代替調達するのが最も効率的か、約1時間で解答を出すよう検討した。

各グループは熱のこもった議論を展開。最後のプレゼンテーションでは追加のトラック手配を最も安価なパターンに抑えつつ、千葉の工場で増産するなど、緊急事態を無事乗り切るプランをそれぞれ公表。同時に、突然の需給ひっ迫の再発防止策として、営業担当と製造・物流担当らが緊密にコミュニケーションを取るようにすることなども提案。サッポロビールのSCM担当も「短時間でここまでよくまとめられた」などと評価する出来栄えだった。


需給ひっ迫を乗り切るベストプランを熱心に議論する参加者たち

ロジ大学長を務めるサッポログループ物流の田島一孝社長は教育プログラムを終えて「物流の持つ重要性や面白さを知ってもらえたのであれば非常に嬉しい」と総括。参加者からは「もともと物流には関心があったので教育プログラムに参加した。短時間だったけれども業務が担っている大きな役割に触れることができたような気がした」「物流に携わっている人たちの思いを知ることができて非常に有意義だった。またこのような機会があればぜひ参加してみたい」などの声が聞かれた。


需給ひっ迫を乗り切るプランを各グループが発表


総括する田島社長

(藤原秀行)

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