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【現地取材、動画】日本郵便、EV導入による電力需給逼迫回避へ実証実験開始

【現地取材、動画】日本郵便、EV導入による電力需給逼迫回避へ実証実験開始

電気代57万円分のピークシフト効果見込む

カーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)を目指してEV(電気自動車)の導入が促されているが、電力需給の逼迫を避けるため充電時間のピークシフトが課題となる。その試みとして、日本郵便と再生可能エネルギーの需給調整ソリューション開発を手掛けるYanekara(ヤネカラ)は7月25日、東京都中央区晴海の「晴海郵便局」で、郵便物集配用EVの充電タイミングを遠隔コントロールする実証実験を開始した。

郵便局全体の電力消費ピーク値を抑えることで、電気料金を年間約57万円削減できるピークシフト効果を見込んでいる。


日本郵便の集配用EV。晴海郵便局本局には27台配備されている

東大発スタートアップと協働

日本郵政グループは2030年度までに温室効果ガス排出量を19年度比46%削減する目標を掲げている。その一環として集配用車両のEV化を進めているが、充電に際しては地域の電力需給に配慮することが必要となる。電力需要が高い時間帯を避けて充電するため、専用の技術を持つYanekaraと協働し、実証実験に着手した。

Yanekaraは2020年に発足した東京大学発のスタートアップ。EV電力を“屋根からのエネルギー”である太陽光でまかなえる社会を目指し、充電タイミングの自動制御ソリューションなどの開発を手掛けている。

郵便集配用EVを対象とした実験のため、郵便業務専門局の晴海郵便局を舞台に選んだ。実験は9月30日まで続ける予定。

充電のオン・オフを自動制御

今回の実証実験で用いるのは、制御装置「YaneCube(ヤネキューブ)」。充電コンセントと充電ケーブルの間に取り付けることで、あらかじめ対象施設の電力需要データを学習させたクラウド上のプラットフォームから指示を受けて、充電スイッチのオンとオフを自動で切り替える機能を持つ。

晴海郵便局に設置済みのEV用普通充電コンセント16基にYaneCubeを後付けし、局全体の電力消費ピーク時とEV充電が重ならないよう自動コントロールして、効果を検証する。

高圧受電の電気利用者は、30分間の平均電力消費量の月間最大値(デマンド値)を基に電気の基本料金が設定されており、デマンド値を上回ると超過料金が発生する。晴海郵便局ではEVの増加に伴い、集配業務終了後の夕方に電力消費が集中しており、現状のままではデマンド値を超える。YaneCubeが両社の見込み通りに機能した場合、電気料金を年間57万円削減できるピークシフト効果が得られるという。


制御装置がクラウドからの指示で充電を再開


ピークシフトの概要(日本郵便プレスリリースより引用)

(石原達也)

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