自社のモバイルアプリに組み込み、ユーザー体験向上を期待
オランダのデジタル地図大手HERE Technologies(ヒアテクノロジーズ)は9月14日、既存のアプリに地図情報閲覧などの機能を組み込めるソフトウエア開発キット「HERE SDK Navigate」の提供を始めたと発表した。
製品が提供する豊富な地図データとカスタマイズ機能を駆使することで、グローバル企業と日本企業の双方が自社のモバイルアプリのユーザー体験を高められるのが特徴。
HERE SDK Navigateは200カ国以上で提供されており、ヒアテクノロジーズが手掛ける最新の位置情報サービスが日本でも利用可能になる。様々な企業が複数の地図表示インスタンス、地図レイヤーの描画順序コントロール、俯角の制御、地図機能をカスタマイズするための統合ツール群など、高度で豊富な地図機能や位置情報機能を利用できる。
このほか、車やトラックの進むべき方向を矢印などで分かりやすく表示するターンバイターン(TBT)方式のナビゲーション、詳細な経路案内、ダウンロード可能なオフライン用地図データなどの機能も提供する。
台南に拠点を置くオートバイメーカーの Aeonmotor(イオンモーター)はHERE SDKを自社のスマートダッシュボード「CROXERA」とその対応モバイルアプリに採用、ライダーにTBTでの経路案内や速度制限をリアルタイムで通知している。推定到着時間や目的地までの距離はダッシュボードに正確に表示し、別のアプリやデバイスを参照する必要はないという。
ヒアテクノロジーズの日本法人HERE Japan(ヒアジャパン)の高橋明宏社長は「日本のお客様やパートナーに HERE SDK Navigateの提供を開始することはわれわれにとって重要な出来事です。HEREはお客様やパートナーが機能をカスタマイズし、その顧客にシームレスなナビゲーション体験を提供できるようサポートしていきたいと考えています。同時に、世界中の様々な業界の企業がこの新しい製品を利用し、日本のローカルデータを使って日本のユーザーに到達することを期待しています」とコメントした。
(藤原秀行)