サンクトペテルブルクの工場、操業再開のめど立たず
トヨタ自動車とトヨタ・モーター・ヨーロッパ(TME)は9月23日、ロシアでの自動車生産事業を終了すると発表した。
ロシアの生産拠点、ロシアトヨタ有限会社サンクトペテルブルク工場(TMR-SP)の製造を終えるための手続きを開始する。TMR-SPはロシアによるウクライナ侵攻後の3月、部品調達に支障が出たため、操業を停止していた。再開を探っていたが、生産再開の見通しが立たず、断念した。ウクライナ侵攻の長期化も影響しているとみられる。
トヨタは「このままではトヨタが目指す製品づくりができないこと、また、現在の状況が続けばともに良いクルマづくりを目指してきたロシアの従業員に対して十分な支援ができなくなることから、ロシアでの生産活動を終了すること以外に選択肢がないと判断した」と説明している。
モスクワの拠点は規模を縮小した上で再編成し、ロシアでトヨタ、レクサスのユーザーへのサポートを継続する。
トヨタは2007年からサンクトペテルブルクの工場で現地生産を続けてきた。
(藤原秀行)